あなたの地域は大丈夫?シロアリ被害の多いエリアランキング
シロアリ被害は全国的に発生していますが、特に多い地域には共通の環境条件があります。温暖で湿度が高く、木造住宅が密集しているエリアでは被害が顕著で、九州・四国・中国地方はイエシロアリの生息域として知られ、被害の規模も大きくなる傾向があります。関東地方でも千葉県や神奈川県など、海岸線に近く温暖な地域では発生件数が多く、注意が必要です。一方、北海道ではヤマトシロアリが主に生息しており、従来は活動範囲が限定的とされてきましたが、近年では、活動範囲が徐々に拡がっています。シロアリは餌となる木材、水分があれば生息可能です。山林を開発した住宅地や湿地帯、周辺に雑木林がある地域では特に注意が必要です。地域に関係なく、定期的な点検と予防処置が住まいと暮らしの安全を守る鍵となります。
湿気が多い地域は要注意!気候とシロアリの関係
湿気が多い地域では、シロアリ被害のリスクが高まる傾向があります。シロアリは乾燥に弱く、湿度の高い環境を好むため、床下や基礎周辺に湿気がこもると活動が活発化します。和歌山県や長崎県、宮崎県などは多雨地域として知られ、シロアリ相談件数も多い傾向があります。一方、寒冷地である北海道でも油断はできません。ヤマトシロアリは、北海道の一部地域でも被害が報告されています。床下の通気が悪い住宅や、雨水の排水が不十分な構造では、湿気が滞留しやすく注意が必要です。シロアリは偶然侵入するのではなく、湿気という誘因によって引き寄せられます。定期的な床下点検と湿気対策を講じることが、被害予防の第一歩となります。
木造住宅と鉄筋住宅、シロアリ被害を受けやすいのは?
シロアリ被害を受けやすいのは、一般的に木造住宅です。シロアリはセルロースを主成分とする木材を主食としており、柱や土台、床下の構造材などが木材であれば格好の餌となります。特に湿気がこもりやすい床下や、地面に接する木部は侵入リスクが高く、築年数が経過した住宅では防蟻処理の効果が切れていることも多いため、注意が必要です。一方、鉄筋コンクリート造の住宅は構造材に木材を使用しないため、シロアリの直接的な食害は起こりにくいとされています。しかし、内装や間仕切り、床材などに木材が使われている場合は、被害の可能性はゼロではありません。構造に関係なく、定期的な点検と湿気対策を講じることが、シロアリ被害を防ぐための基本です。
中古住宅購入前に確認すべきシロアリチェックポイント
中古住宅を購入する際は、シロアリ被害の有無を必ず確認すべきです。まず注目すべきは床下の状態です。床下が土仕様で通気が悪い場合、湿気がこもりやすくシロアリの繁殖環境が整いやすくなります。床下点検口があるか、点検が可能な構造かを確認し、可能であれば専門業者による調査を依頼しましょう。次に、柱や土台、玄関框などの木部に変色や膨らみ、空洞音がないかをチェックします。特に浴室や洗面所など水回りは被害が集中しやすいため、壁や床の状態を注意深く観察することが重要です。また、羽アリの発生履歴があるかどうかも確認ポイントです。春から初夏にかけて羽アリが出た形跡があれば、シロアリが活動している可能性があります。築年数が経過している物件では、防蟻処理の履歴や保証の有無も確認しましょう。
マンションにもシロアリ被害はある?意外なリスクとは
マンションは鉄筋コンクリート造が多いため、シロアリ被害とは無縁と思われがちですが、実際には発生するリスクがあります。特に注意すべきは1階部分で、ベランダや外壁のひび割れなどからシロアリが侵入するケースがあります。コンクリート自体は食害されませんが、内部で使用されている木材を餌にするため、条件が揃えば被害は十分に起こり得ます。マンションでシロアリを発見した場合は、個人で対処せず、まずは管理会社へ連絡しましょう。建物全体に影響を及ぼす可能性があるため、早期の報告と対応が被害拡大を防ぐ鍵となります。